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「バセドウ病と言われたら、まず知っておいてほしいこと」


「バセドウ病ですね」

そう医師から言われて、驚いた方も多いのではないでしょうか。

「一生治らないの?」「手術しないといけないの?」「仕事は続けられる?」「運動はしても大丈夫?」「将来子どもは産める?」

外来では、このような質問をよく受けます。

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰になる病気ですが、適切な治療を行えば、多くの方が普段通りの生活を送ることができます。

今回は、バセドウ病と診断された方に、まず知っておいていただきたいことをお話しします。


バセドウ病では、どのような症状が出るのでしょうか?

甲状腺ホルモンは、いわば体の「アクセル」のような役割をしています。

ホルモンが過剰になると、全身が常にフルスロットルで動いている状態になります。

そのため、

  • 動悸
  • 手のふるえ
  • 汗が多い
  • 体重減少
  • 疲れやすい
  • イライラする

といった症状が現れます。

一方で、高齢の方では、

「なんとなくしんどい」「体重が減った」

だけの場合もあり、心房細動などの不整脈をきっかけに見つかることもあります。


治療は大きく3つあります

外来で、

「バセドウ病になったら、必ず手術が必要ですか?」

と聞かれることがありますが、そのようなことはありません。

治療には大きく3つの選択肢があります。

① 薬で治療する(抗甲状腺薬)

日本では、まず薬による治療を開始することが一般的です。

メルカゾール®やチウラジール®などを内服し、甲状腺ホルモンを正常化していきます。

多くの患者さんがまずこの治療から始めます。


② 放射性ヨウ素治療(アイソトープ治療)

薬だけではコントロールが難しい場合や、再発を繰り返す場合に選択されます。

放射性ヨウ素を内服して、甲状腺の働きを抑える治療です。


③ 手術治療

甲状腺が大きい場合や、薬の副作用が強い場合などに選択されます。

「できるだけ早く根治したい」という理由で選ばれる方もいらっしゃいます。


外来で必ずお伝えしていること

抗甲状腺薬を開始した患者さんには、

「発熱や強いのどの痛みが出た場合は、すぐに受診してください」

とお話ししています。

非常にまれですが、無顆粒球症という重い副作用が起こることがあるためです。

頻度は高くありませんが、早期発見が重要です。


私が大切にしていること

バセドウ病は、長い付き合いになることもある病気です。

そのため当院では、

  • 病状
  • 年齢
  • 生活スタイル
  • 妊娠希望の有無
  • 再発リスク

などを考慮しながら、一人ひとりに合った治療方針を一緒に考えることを大切にしています。


最後に

バセドウ病と診断されると不安になる方も多いと思います。

しかし、適切な治療によって、多くの方が通常通りの生活を送ることができます。

「動悸がする」「最近体重が減った」「健診で甲状腺異常を指摘された」

という方は、お気軽にご相談ください。

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